「(有)たわわ企画」代表取締役 伊藤貴秀

インターネットが時代を変えている
と遅ればせながら、最近つくづく感じております。ここ江刺でも、市の公式HP(ホームページ)が開設されましたね。〈http://www.esashi-Iwate.gr.jp/〉中を覗いて見ましたが、結構アクセスがあるようで…何よりです。まあ、江刺に限らず、県内でも行政レベルのHPをずいぶん見かけるようになった、ということは、ビジネスツールとして浸透し始めた、のかもしれません。
 で、よく「機械オンチだから…」と言う言葉を耳にしますよね。まずコンピュータありきですから、世の主流といえど簡単に入り込むのが難しいのは事実。また、事業所レベルでは、この不景気の最中に敢えてコンピュータに経費をかけるというのも、これまた不可能に近い。まあ、なければどうだというシロモノでもないですし…。私自身も、あればあったで便利ぐらいの認識でしたので、コンピュータは使えどインターネットまではそんなに手を伸ばしてませんでした。
 ところが、衝撃的とも言える「出逢い」をしてしまうわけです。
 実は昨年末で、10年以上もお世話を頂いた会社を退職、「脱サラ」をしました。とは言うものの、俗に言うところの「手に職」を持っているわけでもない、ならばこれから「手に職」を持とう、という発想から出てきたのがコンピュータ。まあ、趣味で音楽作ったりしてましたんで、退職金を全部注ぎ込み、車を買い換える発想でコンピュータ買い換えました。
 買い付けのための上京時に、学生時代の友人やら前の職場の同僚やらと再会。そこで驚いたのが、みんな口々に「頑張れよ、何かあったらメール送るから」と言うわけです。当然のように彼らは、職場でも自宅でもパソコンを所有し、生活のサイクルの中でインターネットを活用していました。企業サイドにおいても、採用は見送れどパソコンは導入、というのが常識のようでした。もうすでに「企業広告」としての利用も常識化したようですし。
 「仲間よりは一歩進んだ感覚で」を自負していた私が感じたものは「……取り残されている、すでに。」初心にかえって本を読みあさり、キーを打ち続けると、そこには、今まで体験したことのない世界があるわあるわ、大きく広がっていたんですね。
 「アンチパソコン。あんな機械に人の心が…」という議論はすでに終焉を迎えているようです。なぜなら、今は機械を使う実力が重宝されているのではなく、そこから個人、企業に有益な情報や発想をどれだけ生み出せるか、が重要視されてるんですからね。
 インターネットは情報の宝庫です。知りたい情報はほとんど得ることができます。買い物もできればホテルも予約できる、それになにより、人とリアルタイムで会話ができちゃう、とかく言う私も、毎晩何人もの人と「会話」し、「情報を交換」し、「旅行」し、「買い物」し、「音楽」しております。気がつけば一日じゅう(でもこれは困りモノです)。
 「SOHO=在宅ビジネス」が注目されている昨今、インターネットが必須ツールとしてこの地域に押し寄せることはそう遠くないと考えます。「その時になったら」という発想では、もしかすると時代やビジネスに乗り遅れるかもしれません。「それならそれで」と否定的になっちゃうと話は続きませんが、まあソロバンが電卓に変わった程度の認識で、是非興味を示してみることをお奨めします。「ファミコン」できれば問題なし!。
 別にインターネットがすべてではなく、効率よく情報収集ができて、しかも知識を得ようと勉強する意欲を掻き立てる道具が「身近に存在」する、それだけなんです。ただそれが、企業は人なり、そしてこの停滞した時代に、そして21世紀に「人」となるためのエネルギー源として利用できる格好の方法論ですよ、と伝えたい訳なんですね、私は。
 是非、「表計算できる人」から、「表計算の資料から利益を生み出す人」へと変身できるよう、上手にパソコンと格闘してみて下さい。インターネットも忘れずに。
 「知らぬがホトケ」も時として大事ですが、「好きこそモノの上手なれ」を座右の銘とし、愛機マックとともに日夜汗を流しながら、「手に職」を目指しております。

(平成10年2月 記)

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